
安田佳生さんとの対談 79【環境破壊という勘違い】
人は何のために働くのか。
仕事を通じてどんな満足を求めるのか。
時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。
その中で「ES(従業員満足度・従業員エンゲージメント・ウェルビーイング)」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道が、株式会社ワイキューブ創業者の安田佳生さんと対談しています。
雇わない株式会社というユニークな会社の取締役も務め、「雇わない経営」を標榜する安田さんと、ESの向上を使命に事業展開する私(藤原)の対談を、ぜひ読んでいただければと思います。

人間は“自然”の一部なのか?
「環境を守ろう」「For the Planet」──
そんな耳ざわりの良い言葉に、どこか違和感を抱いてきました。
そもそも、“自然”とは一体なんなのか。
この根本的な問いに向き合わないまま、「地球のために良いことをしよう」と語るエコメッセージが、どうにも空々しく感じられるのです。
誰のための“地球”なのか?
多くの場合、それは「人間にとって都合の良い地球」でしかありません。
スローガンの「For the Planet」は、実のところ「For the Human Being」と言い換えても、意味はほとんど変わらないのではないでしょうか。
環境破壊という勘違い
今週公開された安田佳生さんとの対談【第79回】では、
あえてこのタブーに踏み込んで「環境破壊という勘違い」について本音で語り合いました。
少々耳障りな内容に聞こえるかもしれませんが、だからこそ、一度立ち止まって考えてみてほしいのです。
地球カレンダーが示す“人間の小ささ”
「地球の歴史を1年のカレンダーに圧縮したら?」という例えをご存知でしょうか。
- 1月1日:地球誕生(約46億年前)
- 12月25日ごろ:恐竜絶滅(約6600万年前)
- 12月31日23時58分:人類誕生(約20万年前)
- 12月31日23時59分59秒:産業革命〜現代
このカレンダーで見ると、私たち人間は「年末2分前」に現れた“新参者”であり、
産業革命など“1秒前の出来事”に過ぎません。
そんな私たちが、地球全体の営みを総括し、「地球を守ろう」と語る構図に、滑稽さすら感じるのです。
“破壊”とは誰の視点か?
環境破壊、気候変動、生物多様性の喪失──
これらの言葉はすべて、「人間にとっての困りごと」として定義されたものです。
- マイクロプラスチックが海に溜まっても、
- 空が排ガスで濁っても、
地球はびくともしません。
むしろ、そうした変化が引き金となって、新たな生態系が生まれるかもしれません。
かつて恐竜が絶滅し、それによって哺乳類が進化し、人類が生まれたように──
人間の絶滅が、地球にとっては“より良い未来”につながる可能性すらあるのです。
地球を守るとは、人間を守ること
「自然なのか人工なのか」「美しいのか荒廃か」「善か悪か」
こうした判断はすべて人間の主観に過ぎません。
私たちは「地球を守る」と言いながら、
無意識に「人間の暮らしや文明を守りたい」と願っているだけなのではないでしょうか。
この前提を見つめ直さないかぎり、環境問題の議論は人間の自己正当化に終始してしまう。
真に“地球を考える”出発点は、「私たちは自然を守れるような存在ではない」という事実の受け入れなのかもしれません。
人間もまた、地球に生まれた生命体に過ぎない
人間もまた、偶然この星に生まれた生命体のひとつ。
動物や植物と同じように、エネルギー循環の一部を構成する存在に過ぎません。
「地球を守る」という表現は、まるで自分たちが保護者であるかのような口ぶりですが、
地球は人間が現れる遥か前から存在し、おそらく人間がいなくなった後も存在し続けるでしょう。
だからこそ、「自然を守る」と語るときに、私はずっと違和感を拭えないままでいます。
では、人間にできることとは?
最後に。
安田さんも私も、ただの愚かな人間です。
そんな私たちが、なぜ「環境破壊」という言葉に疑問を持ち、
どんな視点で語り合ったのか。
ぜひ一度、対談をご覧いただければ嬉しいです。
自惚れずに問い直すこと──
それこそが、いま人間にできる、数少ない知的行為のひとつではないかと、私は思っています。
以下をクリックして、対談内容をチェックしてみてくださいね!
【環境破壊という勘違い】
安田佳生 ✕ 藤原清道 連載対談 第79回
カテゴリ
人気記事
当社の「従業員」の定義
当社では「従業員」を“理念やクレドに従う全スタッフ”と定義しています。
つまり一般的な社員だけでなく、アルバイトさん、パートさん、
そして経営トップや役員も従業員の一人であり、そこに優劣はありません。
一般的には、経営者に「従う」という意味で従業員という言葉が使われていますが、
当社では理念やクレドに「従う」という意味で、
経営トップも含めて関係者全員を従業員と定義しているのです。

手軽に学び始めたいという方はこちら
日本で唯一の
ESに特化したメルマガ
2008年の創刊以来、毎日配信し続け6230号。
採用や組織作りを中心とした現役経営者の思考を学べる
1ヶ月間無料の日刊の会員制メールマガジンです。
サービスについてご質問などがございましたら、こちらからお問い合わせください。
お問い合わせはこちら