
安田佳生さんとの対談 80【バカギュラリティの到来で、賢さが負ける?】
人は何のために働くのか。
仕事を通じてどんな満足を求めるのか。
時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。
その中で「ES(従業員満足度・従業員エンゲージメント・ウェルビーイング)」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道が、株式会社ワイキューブ創業者の安田佳生さんと対談しています。
雇わない株式会社というユニークな会社の取締役も務め、「雇わない経営」を標榜する安田さんと、ESの向上を使命に事業展開する私(藤原)の対談を、ぜひ読んでいただければと思います。

バカギュラリティの到来で、賢さが負ける?
シンギュラリティ──もとは物理や数学の世界で「特異点」を指す言葉でしたが、今では「AIが人間を超える瞬間」という意味で耳にする機会が増えました。
20年前にその到来を予言したのが、未来学者レイ・カーツワイル氏。彼は「2045年、AIと人間の知能が融合し、知能は100万倍に拡張される」と語っています。
そして、この話から着想を得て「バカギュラリティが来る」と真顔で宣言した人物がいます。私の連載パートナー、安田佳生さんです(笑)。
AIが変える「生き方の最適解」
「もうすでにシンギュラリティは始まっている」と考える人も少なくありません。たしかに現代のAIは驚くべき進化を遂げ、人間を凌駕する部分も出てきましたが、それはあくまで“一部”の能力に限られます。
しかし、その“一部”が突出しただけでも、私たちの生き方や働き方の「最適解」は変わらざるを得ません。変化を拒めば、急速に生きづらい側に追いやられてしまうでしょう。
人間のDNAは20〜30万年前のホモ・サピエンスの時代から95%以上変わっていないと言われます。だからこそ、生き方の本質は普遍ですが、戦略や戦術はテクノロジーの進化に合わせて変化・適応が必要です。
「移動能力の拡張」と「知能の拡張」
江戸時代、江戸から大坂までの旅は10日〜2週間。雨で足止め、川渡りは命がけ。
現代では新幹線で2時間半、冷房の中で弁当を食べながらスマホをいじって到着です。これが「移動能力の拡張」です。
同じようにAIとの融合で、思考速度・記憶容量・並列処理能力が飛躍的に向上すれば、知能は100万倍に拡張される──これがカーツワイル氏の予測です。
バカギュラリティとは何か
安田さんの仮説「バカギュラリティ」とは、「おバカな人の収入が賢い人の収入を超える」ような時代の到来です。
人間は知能が高いと言われながら、感情的で非合理な行動をする存在。その“愚かさ”を安田さんは「おバカ」と呼びます。
この地球上で、一度もおバカな行動をしたことがない人など存在しないでしょう。たとえば、東大大学院で薬学を研究している私の息子も、日々の会話や行動を見れば、実におバカです(笑)。
これからの時代の強さ
AIが進化するほど、人間の愚かさやおバカさに正面から応えるビジネスが力を持つはずです。
重要なのは、「何も考えずにおバカになる」ことではなく、人間の中の愚かさを受け入れ、それを面白がり、活かす力を持つこと。
それこそが、これからの時代の強さだと思います。
以下をクリックして、対談内容をチェックしてみてくださいね!
【バカギュラリティの到来で、賢さが負ける?】
安田佳生 ✕ 藤原清道 連載対談 第80回
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当社の「従業員」の定義
当社では「従業員」を“理念やクレドに従う全スタッフ”と定義しています。
つまり一般的な社員だけでなく、アルバイトさん、パートさん、
そして経営トップや役員も従業員の一人であり、そこに優劣はありません。
一般的には、経営者に「従う」という意味で従業員という言葉が使われていますが、
当社では理念やクレドに「従う」という意味で、
経営トップも含めて関係者全員を従業員と定義しているのです。

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