
安田佳生さんとの対談 83【抽象化旅行に出かけませんか?】
人は何のために働くのか。
仕事を通じてどんな満足を求めるのか。
時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。
その中で「ES(従業員満足度・従業員エンゲージメント・ウェルビーイング)」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道が、株式会社ワイキューブ創業者の安田佳生さんと対談しています。
雇わない株式会社というユニークな会社の取締役も務め、「雇わない経営」を標榜する安田さんと、ESの向上を使命に事業展開する私(藤原)の対談を、ぜひ読んでいただければと思います。

抽象化という旅に出よう──具体と抽象を行き来する思考の楽しみ方
私は抽象思考が大好きです。
このメルマガを長く読んでくださっている方なら、改めて言うまでもないかもしれませんね。
ただ、世の中を見渡してみると、「抽象的な話が好きだ」と言える人は、あまり多くないように感じます。
私の対談パートナーである安田佳生さんも、私以上に抽象思考に長けた方ですが、「抽象的な会話を楽しめる相手は本当に少ない」と、以前おっしゃっていました。だからこそ、抽象化や普遍化といったテーマを深く語り合える時間は、私にとっても貴重で、何より楽しいのです。
抽象化とはなにか?普遍化とはなにか?
日常の会話やビジネスの場でも、ときどき耳にするこれらの言葉。
でも、立ち止まってその「本質」を考えてみたことのある人は、案外少ないのではないでしょうか。
抽象化とは、目の前の事象から「構造」や「原理」を取り出す営み。
そして普遍化とは、その構造をさらに「誰にでも当てはまる原則」にまで昇華させる営みです。
イメージで言えば──
抽象化は「上に抜ける運動」
普遍化は「横に広げる運動」
そんなふうに捉えると、少し身近に感じられるかもしれません。
なぜ事例をそのまま真似しても失敗するのか?
世の中には、たくさんの「成功事例」があふれています。
けれど、それをそのまま真似してもうまくいかない──そんな経験、皆さんにもあるのではないでしょうか。
それは、成功事例というものが「状況」や「文脈」に強く依存しているからです。
どんなに素晴らしい事例でも、抽象化して本質を取り出し、さらに普遍化して自分や自社に引き寄せなければ、本当の意味では使えない。
でも逆に言えば、抽象化と普遍化の思考力を鍛えることで、あらゆる事例を「自分の糧」にすることができるのです。
抽象と具体を行き来することが、人生を楽しくする
私は、抽象と具体を自在に行き来できるようになることこそが、人生を豊かにすると信じています。
具体の世界に潜って実践する。
抽象の世界に抜けて構造を理解する。
また具体に戻って試す──
この思考の「往復運動」そのものが、仕事を面白くし、人間関係に新しい風を吹き込んでくれるのです。
「抽象化旅行」という名の知的冒険
対談の中で、安田さんがこんな言葉を口にされました。
「抽象化旅行に出るんですよ」
私はその瞬間、深くうなずきました。
具体の世界に閉じ込められていた思考が、ふっと自由になったように感じたからです。
あえて「抽象化」という名の旅に出てみる。
それによって、まったく違う景色が見えてくることがある。
そしてその旅の中で、私たちは、組織や人生の中で新たな“意味”を見つけていくことができるのだと思います。
以下をクリックして、対談内容をチェックしてみてくださいね!
【抽象化旅行に出かけませんか?】
安田佳生 ✕ 藤原清道 連載対談 第83回
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当社の「従業員」の定義
当社では「従業員」を“理念やクレドに従う全スタッフ”と定義しています。
つまり一般的な社員だけでなく、アルバイトさん、パートさん、
そして経営トップや役員も従業員の一人であり、そこに優劣はありません。
一般的には、経営者に「従う」という意味で従業員という言葉が使われていますが、
当社では理念やクレドに「従う」という意味で、
経営トップも含めて関係者全員を従業員と定義しているのです。

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