失敗を認める。
組織において、このような空気があることはとても重要です。
経営者だけでなく、全従業員がリスクを取って挑戦的な仕事をしようとするかどうかは、その組織内での失敗を認める社風、文化にあります。
失敗を認める社風、文化のメリットと注意点
失敗を認める社風があることは良いことですが、一方で、失敗は失敗でも、挑戦による失敗ではなく不注意による失敗は容認してはいけません。
いや、正確に言うと、無条件で受け入れてはいけないということです。その理由については説明の必要はありませんね。
しかし、ここで注意が必要です。
人間は誰しも、不注意による失敗や、ちょっとした心の緩みや甘えによる不正を犯す可能性があります。それらを「絶対に容認しない」「厳しく指弾する」ような空気が社内にあると、一体どうなると思われますでしょうか?
答えは簡単です。
人々は、失敗や不正をごまかしたり隠したりするようになります。
例外なく、必ずそうなります。
これは日本中の数々の事例からも明らかですので、みなさんもよく理解されていることと思います。
この記事を読んでくださっているみなさんに限らず、日本中の経営者の方が理解しているのではないかと思います。
なぜ、企業不祥事はなくならないのか?
誰もが理解しているはずなのに、なぜか多くの企業の経営者や、各事業のマネジャーは、「不注意による失敗や不正を絶対に容認しない」ということを、ことさら強くメッセージを出してしまっています。
もちろん、挑戦による失敗と、不注意や心の緩みなどによる失敗を切り分けて考える必要があり、後者は無条件に認めてはいけません。しかしそれを厳しく指弾するような空気は絶対に作ってはいけませんし、そのような空気が醸成されそうな場合は、積極的に介入してその空気を壊す必要があります。
誰しもが、不注意もあれば、心の緩みもあります。真面目で優秀な人材であっても、悪意のあるトラップにハマって不正を働いてしまうこともあります。
そんな時に、
「不注意による失敗や不正は本来許されないものではあるけれど、自分の過ちを素直に認めて信頼回復に全力を尽くせば、失敗や不正をする前よりも人間としての評価が高まる可能性は大いにあり、ここはそれを全面的に受け入れる組織である。」
という空気がある会社であれば、失敗や不正をごまかしたり隠したりする人はまずいなくなります。
まぁ、いろいろ述べましたが、
要するに失敗やミスを認める組織でないとダメですよということ。
失敗にも不正にもさまざまなケースがありますので、すべてを無条件に容認するようなことはナンセンスですが、あらゆる失敗、あらゆる不正で、絶対に挽回できないものはないということは、社内で共有しておくべきかと思います。
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