短期的な結果追求の罠
多くのビジネスパーソンは直ぐに結果を求めたがりますが、そうして得られる結果で瞬間的に満足してしまうことは、時に害悪となる可能性もあることを私たちは知っておかねばなりません。
とりわけ短期的な結果を求められるような業界や会社で仕事をしている人は、何の疑いもなく「すぐに結果を求める」ような思考や行動が、骨の髄まで染み付いていると思います。
特に近年は、大企業でも零細企業でも、経営者が健全な危機感を抱いているところが増えましたので、いい意味で結果をしっかりと取りに行くような行動や発言が目立つようになりました。
しかしそうした経営側の行動や発言が、組織内に伝わる過程で、伝言ゲームのように趣旨が変わってしまい、「すぐに」結果を求めるような行動や発言ばかりが評価されるようになってしまうということが多々あります。
「すぐに」結果を出すことが必ずしも悪いわけではありませんが、そればかりを求めると、長期的には害になるようなことも往々にして起こりうるので注意が必要です。
長期的な持続可能性と成長の重要性
仕事柄、私は大小さまざまは企業の経営者や、現場スタッフの方々とお話する機会が毎日のようにあるわけですが、多くの企業では日常のビジネス活動の中で、BS(貸借対照表)やCF(キャッシュフロー)よりもPL(損益計算書)つまりは「利益」を優先して動いていることを感じます。
これは大きな会社でも小さな会社でもほとんど同じです。もちろん利益は重要です。利益は重要なんですが、利益のみを重要視すること、特に当期の利益のみを重要視することで、「すぐに結果を求めたがる」人が増えてしまっているように思うのです、
その結果、個人としても会社としても、将来に渡って大きく成長できる機会を自ら潰してしまっているということが本当に多い。
短期的な結果や満足感を追求することは、ビジネス上の成功やモチベーションの維持に効果的な面があることは否定しません。
しかし持続的な成果や成長を実現するためには、短期的な満足と長期的なビジョンをバランス良く組み合わせる必要があります。短期的な成功にとらわれず、将来の展望を見据えながら戦略を練り、適切な行動を取ることが重要になってくるということです。
長期的な持続可能性と成長を追求するためには、バランスの取れた意思決定が求められます。
短期的な結果だけでなく、将来の展望やリスクを考慮した戦略的な判断が重要です。
また、組織内での情報共有やコミュニケーションの重要性も強調されねばなりません。
経営者やリーダーは、ビジョンや戦略を明確に伝えるだけでなく、組織内の意思疎通を促進し、全体の方向性を共有する努力を惜しまない必要があります。
「瞬間的な満足(短期的な結果)というのは時に害になる」ということをしっかりと覚えておいてください。
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