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安田佳生さんとの対談 59【損得勘定の先にある、心を満たすお金の使い方】

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元ワイキューブの社長で境目研究家 安田佳生さんとの対談企画

人は何のために働くのか。
仕事を通じてどんな満足を求めるのか。
時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。
その中で「ES(従業員満足度・従業員エンゲージメント・ウェルビーイング)」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道が、安田佳生さんと対談していきます。

雇わない株式会社というユニークな会社の取締役も務め、「雇わない経営」を標榜する安田さんと、ESの向上を使命に事業展開する私(藤原)の対談を、ぜひ読んでいただければと思います。

お金を稼ぐことの重要性とその成長プロセス

多くの人は、高校や大学を卒業し、社会人になってから本格的に「仕事をしてお金を稼ぐ」という営みが、自分の生活の中心になっていきます。
真面目に仕事に向き合い、真面目に取り組んでいく人ほど、「お金を稼ぐ」ことは、年々上手になっていきます。お金を稼ぐことを学ぶ場は、仕事の現場にも無数にありますし、またそういうことを教えてくれる先輩たちもたくさんいれば、そういうことを学べる書物もたくさんあります。

社会人になりたての頃よりも、30歳、40歳、50歳と年齢を重ねるごとに、若い頃よりも多くのお金を稼げるようになっていくという人が、日本では相対的に多いのではないかと思います。

多くの社会人は、お金を稼ぐということにおいては、年々聡明になっていくということでもあります。

お金を使う能力の成長が遅れる現実

しかし、お金を稼ぐことは上手になっても、「お金を使う」ということについては、その能力が全く成長しないままに年齢を重ねてしまう人が日本では少なくありません。
逆に、「お金を使う」能力が磨かれないままに、「お金を稼ぐ」能力だけが高まっていくと、たくさんのお金を手にしても、そのお金を使う段階で愚鈍になってしまうという人が多くいらっしゃいます。

一般人が、宝くじで数億円という高額なお金を当ててしまうと、多くの人が数年後には宝くじが当たる前よりも貧乏になってしまう、という調査結果があるという話を過去に聞いたことがありますが、それは「お金の使い方が下手な人が多くのお金を持つと、お金がない時よりもバカになってしまう」ということを表しています。

「稼ぐ能力」と「使う能力」が全く違う能力であるということを、私たちは認識した上で、その別の能力をそれぞれ磨かねばなりません。

お金の使い方を学ぶ機会の欠如

多くの人は子供の頃に、ごくごく初歩的な「お金の使い方」については、周りの大人から教えてもらっています。
しかしその後、「大人になってからのお金の使い方」については、学ぶ機会がある人はかなり稀で、お金は上手に使えるようになる力を身につけるよりも、多くのお金を稼げる能力を身につけるほうが、自分の人生が豊かになると、多くの人は根拠なく信じ込んでしまっているのです。

一般的には、たくさん稼いでいる人(所得が多い人)のことを「仕事ができる人」と定義している人が多いと思います。
しかしその「仕事ができる人」の中に、「稼ぐのは上手で聡明なのに、使う段階になると途端にバカになってしまう人」が、日本には多く紛れ込んでしまっています。

「稼ぐのが上手い人」が生み出す悪循環

そして、そういう人たちが「仕事の仕方」や「お金の稼ぎ方」を教える立場になり、また上述の定義での「仕事ができる人」をありがたがって稼ぎ方の教えを請う人が日本には多くいるため、ますます「稼ぐのは上手なのに、愚かなお金の使い方しかできない」という人が量産されていきます。

経営者の方は、この感覚を正しく理解している人は多いと思います。事業を大きくしていく人は、お金の稼ぎ方が上手い人ではなく、お金の使い方が上手い人です。

お金の使い方が上手だと、事業が成長するだけでなく、従業員や顧客、取引先の満足度も高まるので、結果として会社として儲けやすい体質になっていきます。
どういうお金の使い方をすれば、事業が成長するかということや、ESやCSが最大化するかということを、経営者は日々考えているわけです。(考えていない経営者もいらっしゃいますが…)

経営者の視点から見た「お金の使い方」

しかし、経営者感覚の薄い人は、「どうすれば多くのお金を稼げるか」ということは真剣に考えていても、「どうすれば多くのお金を上手に使えるか」ということを真剣に考えることをしていません。(経営者でも経営者感覚の薄い人はいらっしゃいますが…)
逆に、稼いで手元に残ったお金を「どうすれば減らさずにキープできるか」「どうすればできるだけお金を使わずにすむか」みたいなことを考えてしまっているのです。
これでは、お金の使い方は永遠に磨かれることはありません。

年収とお金の使い方、どちらが豊かな人生につながるか?

年収500万でお金の使い方が上手な人と、年収1000万円でお金の使い方が下手な人と、どちらが未来に向かって人生が豊かになっていくか。
こういうことを言っても、一般的にはピンとこないという人が大半かと思いますが、お金を稼ぐ能力も、お金を使う能力もどちらも磨き続けている人には、この2つのパターンの人のどちらが、人生を豊かにしていく力が大きいかは、火を見るよりも明らかじゃないかと思います。

経営者として従業員のお金の使い方にも関心を持つべき理由

経営者として、全従業員の給料をはじめとした外的報酬を最大化する努力は欠かせないことは言うまでもなく、多くの給料を出せればそれで良いのではなく、従業員一人ひとりのお金を使う能力を磨くことにも、経営者として当事者意識を持つべきであると、私は考えています。

会社として、従業員一人ひとりに対して、多くの給料を提供できるようなビジネスを作り上げる。その上で、個々人の人生を、豊かで充実したものにしていくためには、お金を稼ぐことよりも稼いだお金をどのように使うかの方がはるかに重要が高いということを伝え、お金を使う能力の磨き方を、具体的な手法から抽象的な思考法までを教育していく。

多くの人は、お金の使い方を磨くことに無頓着です。ES向上に欠かせない要素でもあるこのポイントについての対談が記事になっていますので、チェックしてみてくださいね。

以下をクリックして、対談内容をチェックしてみてくださいね!

【損得勘定の先にある、心を満たすお金の使い方】
安田佳生 ✕ 藤原清道 連載対談 第59回目

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当社の「従業員」の定義

当社では「従業員」を“理念やクレドに従う全スタッフ”と定義しています
つまり一般的な社員だけでなく、アルバイトさん、パートさん、
そして経営トップや役員も従業員の一人であり、そこに優劣はありません。

一般的には、経営者に「従う」という意味で従業員という言葉が使われていますが、
当社では理念やクレドに「従う」という意味で
経営トップも含めて関係者全員を従業員と定義しているのです。

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