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財産・好色・名誉・勢力の四つは、
「どうぞ、どうぞ」と人に譲りなさい
この言葉は、安岡正篤氏の著作「百朝集」を座右においてきた、田口佳史氏が、安岡氏の言葉を分かりやすく意訳してくださったものです。
利他と推譲——本質を理解する
言うは易く行うは難し。
その代表のようなものですね、これは。
違う言い方をすれば、「利他」「推譲」という言葉でも表すことができます。
財産・好色・名誉・勢力
多くの人はこれらを手に入れようと躍起になっていますし、そしてそれらを守ろうと必死になっています。
いろんな人の発言や行動を、この視点で見てみてください。この四つを「どうぞ、どうぞ」と利他の心で譲ることができる人が、いかに少ないかが分かるでしょう。
財産・好色・名誉・勢力を表層的に捉えてしまうと、人間という動物の本質・本能に抗わなければ、「利他」「推譲」はできないものだと感じます。
しかし、表層ではなく深層で捉えると、実は利他の心で財産・好色・名誉・勢力などは、どうぞどうぞと譲ってしまう方が、自分の心が満たされて人生が豊かになっていくということが理解できるようになります。
私は最近、ようやくそのことが頭で理解できるようになりました。
ですが、まだまだ肚で理解することはできていないと思います。
利他と推譲を実践するために
ですので正直に告白しますと、私はまだまだ自分の言動の全てで、利他と推譲がにじみ出るようなものにはなっていません。
それでもどういう道をどのように歩めばよいかは理解できていますので、日々やるべきことを積み重ねています。
利他の心ですべてを譲ることを、無理なく自然にできるようになるために、自分はどういう人間であるべきなのか。
人間としてどう生きるべきなのか。何をどのように考えるべきなのか。
本当に相手のためを考えた時に厳しく接することも、利他であり推譲ですが、ここに少しでも邪念が入ると、ニセ利他になり、ニセ推譲になります。
ここを常に気をつけて、自分を律する必要があります。
人間が人生で豊かさを感じるのは、利他の心を基準にして生きているとき。
ES(従業員満足度・従業員エンゲージメント・ウェルビーイング)を高めていく道は、ここなのだと思います。
利他的な人は幸福度も高いとも言われています。
幸福学ではそのような研究も進んでいると思われます。
従業員一人ひとりが、利他と推譲を頭と肚で理解できるようになったとき、定量化できないような素晴らしい組織ができあがるのだと私は考えています。
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当社の「従業員」の定義
当社では「従業員」を“理念やクレドに従う全スタッフ”と定義しています。
つまり一般的な社員だけでなく、アルバイトさん、パートさん、
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一般的には、経営者に「従う」という意味で従業員という言葉が使われていますが、
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