本当なら、驚きのメッセージ
「働き方改革と人手不足により、当社製品の○○と△△は製造を継続することが難しくなりました。つきましては、○○と△△の販売を当面休止させていただくことになりました。ご愛顧ありがとうございました。」
ある小売店の軒先に、このようなメッセージが掲げられているのを、過日目にしました。この文言に嘘偽りがないとしたら、この会社の製品および経営は、従業員を酷使することで成立していたということになります。
働き方改革の本質を理解していれば、特別なことをする必要もない
大手企業のみならず、中小企業にも働き方改革の大きな波が押し寄せています。働き方改革という言葉ばかりが先行していますが、従業員満足度を高めるための取り組みを継続してきている会社にとっては、今になって慌てることは何一つありません。
働き方改革の本質は、従業員にとって働きやすい環境をつくり、従業員満足度を高めていくことです。
この記事にたどり着くような方は、勉強熱心で働き方改革や従業員エンゲージメントなどの本質を十分に理解されていらっしゃる方だろうと想像していますので、すでに周りの企業から働き方改革に関するさまざまな質問を受けて、アドバイスをしている立場ではないかと思います。
淘汰されるべき企業とは?
上述の会社の製品および経営が、本当に「従業員を酷使することで成立していた」かどうかは定かではありませんが、日本では、従業員が残業や休日出勤をすることが前提で仕事をしている企業がまだまだ多いのが現状です。
もし、不当に従業員を酷使(過剰労働や低賃金等)した状態でなければ成り立たないのであれば、そういう会社は一日も早く淘汰されるべきです。
昨今の働き方改革の波が、そういう企業を結果としてあぶり出していることになっているのなら、それは喜ぶべきことだと私は思っています。
自分の胸に手を当てて考えてみてください。
自社の残業や休日出勤をゼロにして、全従業員の給与を「今までの残業代、休日出勤手当込みのままの金額を維持した」ことを想像します。それで、組織にはどんなことが起きるでしょうか。
もし、それで成り立たないのであれば、残念ながら淘汰されるべき企業だと認識すべきだと思います。
そう認識を新たにした上で、真摯に経営に向き合うこと。
まぁ、このブログをいつも読んで勉強されていらっしゃるようなみなさんは、「働き方改革の波、大歓迎!」「そんなことで成り立たない会社は、どうせダメでしょ」と思っている方ばかりだと思っていますので、ここは高みの見物といきましょう(笑)
顧客の立場になったときも気をつけよう
「良い商品やサービスを提供していた企業が、この波で継続できなくなるのは寂しいし残念だ」と感じる人もいるかもしれませんが、その「良い商品やサービス」が、従業員を酷使することで成り立っていたのであれば、その商品やサービスを購入してきた人たちも、そうでなければ成り立たないビジネスモデルに加担してきたことになることを自覚せねばなりません。
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当社の「従業員」の定義
当社では「従業員」を“理念やクレドに従う全スタッフ”と定義しています。
つまり一般的な社員だけでなく、アルバイトさん、パートさん、
そして経営トップや役員も従業員の一人であり、そこに優劣はありません。
一般的には、経営者に「従う」という意味で従業員という言葉が使われていますが、
当社では理念やクレドに「従う」という意味で、
経営トップも含めて関係者全員を従業員と定義しているのです。
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