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管理と監視の違いを理解していますか?

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ウェルビーイング経営に、必要なマネジメント知識

管理と監視

この2つの言葉を意識して使い分けている人、きちんと理解して組織経営の現場で運用している人は、経営者の中でもほとんどいないと言っていいでしょう。

経営者やリーダーという立場で仕事をしている人は、マネジメント能力が必須であると理解している人は多いと思います。
いや、多いどころか、ほとんどの人はそのように認識しているはずです。

特に、近年注目されているウェルビーイング経営を目指すならなおさらです。

しかし、現実的には、マネジメントとは何か?ということや、マネジメント能力を高めるために何をすればいいのか?何を学べばいいのか?ということがわかっていない人がほとんどです。

マネジメントを勘違いしているリーダーたち

「マネジメント」という言葉を和訳すると「管理」という言葉になることから、そういう立場で仕事するようになったとたんに、部下やチームメンバーを「管理」しようとする人が少なくありません。

しかし、「管理と監視」を混同している人が多く、正しい管理すらできていないというのが多くの組織のマネジャーやリーダーの実態です。

経営者やマネジャー、リーダーという、いわゆる管理職の立場で仕事をしている人の多くは、自分の会社や自分のチームを管理しているつもりで、実は「監視しているだけ」なのです。

リモートワーク(テレワーク)が当たり前になった昨今、同じ空間で働いていないスタッフ、チームメンバーのマネジメントに悩んでいる人が多くなり、弊社にもそういう類のご相談が増え続けています。

正しい管理の仕組みを作りたいと考えているなら

管理とは、「皆が同じ方向に自発的に走っていくように仕向けること」であり、「その仕組みづくりのこと」です。

細かいルールを決めて、それを守ることを強要するようなものは、管理ではありません。
大事なことなので繰り返します。

ルールを決めて、そのルールを守らせるような仕組みを作るのは、管理ではありません。優れたマネジャーのやることではありません。

このようにこの記事を書き進めてきて、今思い出したことがあります。

コロナ禍の真っ只中だった時期に、多くの会社がリモートワークに急激に舵を切ったタイミングがありましたね。その事実は皆さんもよく御存知の通り

そのタイミングで、あるSaaS系企業が、「リモートワークなどで働き方が変わったら、ICTテクノロジーでスタッフの仕事を見える化しよう」という切り口で、あるサービスを大々的にテレビコマーシャルなどを使ってPRしていたことがありました。

テレワークを見える化すれば、従業員一人ひとりの隠れた努力が見えてくる

たしか、そんなふうなキャッチコピーで、サービスのアピールをしていたように記憶しています。

その企業が提供するサービスは、そのように一見美しい包み紙に包んで販売促進をしていたわけですが、

・労働時間の見える化
・労働内容の見える化

という切り口で、全従業員が使用するすべてのパソコンの稼働情報を詳細に「監視」することが目的のツールであることは明らかで、仕事の成果ではなく、リモートワーク(テレワーク)中の従業員が、会社の勤務時間内にパソコンが稼働しているかどうかを、管理職の人間が把握したいというニーズに応えるサービスです。

・テレワークを見える化すれば隠れた努力が見えてくる
・テレワークでの従業員の努力を見落とさない運用管理
・頑張っているスタッフをちゃんと評価するためのツール

そんなふうな言い回しにすると、ES(従業員満足度・従業員エンゲージメント・ウェルビーイング)を考えたサービスのように錯覚しますが、このサービスが、管理のためのものなのか、監視のためのものなのか、という視点で見ると、真実が見えてきます。

SaaS系企業が、どこか?、ということは特定しないでくださいね。
その企業が悪い企業だとは思っていませんし、その企業の商売を邪魔する意図もありませんから。

ただ、
【労働時間が見えにくい】という課題を持っている企業に対して
【PCの使用時間を集計して、労働時間を見える化】という解決方法

【仕事中の様子がわからない】という課題を持っている企業に対して
【PCの操作ログをまとめた各種レポートから業務状況を把握】という解決方法

こういう事実から「管理」を支援するサービスなのか、「監視」を支援するサービスなのかは、明らかですね。

管理と監視の違いを明確にしてリスタート

あらためて、「管理と監視を混同していないかどうか?」という問いを、自分の脳に投げ込んでみてください。

管理(マネジメント)とは、「皆が同じ方向に自発的に走っていくように仕向けること」であり、「その仕組みづくりのこと」です。


多くの人は、管理しているつもりでやっていることが、事実上の監視になっていることが少なくありません。

監視というやり方では、人は持てる力を最大限発揮しません。


人は誰でも、自発的にやりたくなるような環境があって、また自発的にやりたいことをやらせてくれるようなリーダーの下でこそ、持てる力を最大限発揮しながら、成長していきます。

管理という言葉をどのように定義するかが、経営者としての価値、上司としての価値を決定づけるのです。

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経営トップも含めて関係者全員を従業員と定義しているのです。

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