強盗殺人事件と闇バイトの現状:狙われる高齢者住宅と防犯の課題
強盗殺人事件がメディアを騒がせている昨今。
一戸建ての高齢者が住んでいる住居が狙われやすいというような報道がありますが、セキュリティ付きのマンションでも強盗に入られているという事実があります。
実行部隊は「闇バイト」で雇われた人たちですから、事件が明るみになっても上流で指示を出している親玉は痛くも痒くもありません。
上流にはそうとう頭の良い人間がたくさん集まっていますから、日本の警察が本気になっても根絶することはできず、この手の犯罪は今後もなくなることはないでしょう。
そしていろんな意味で、これは他人事ではないと理解しておくべきだと私は思っています。
闇バイトの心理的罠と仕組み:犯罪に巻き込まれる理由
「いろんな意味で」と申し上げたのは、強盗殺人の被害者になる可能性だけを他人事ではないと理解しなければならないわけではないということ。
「闇バイト」でお金のために強盗までやらかすような人を、「頭が悪すぎるやつ」とか「人間としてダメなやつ」というように上から目線で一刀両断し、自分には全く関係ないと思い込んでいる人は、実はあぶないと私は考えています。
闇バイトと知らずに闇バイトに足を突っ込んでしまったというところは、確かに「頭が悪い」と思われるかもしれませんが、ポイントはそこではありません。その先です。
彼らは最初から、たかだか10万や20万程度の報酬で強盗や殺人などをしようと思って、闇バイトに手を染めたわけではありません。
闇の組織に個人情報を抑えられ、仕事(犯罪)を断れば、家族の命はないと脅され、最終的には究極の選択を迫られた結果、お金のためではなく自分や自分の家族の命や現在の生活を守るために、強盗(場合によっては殺人も)して、数十万程度のお金を奪って、闇の組織に上納するわけです。
闇バイトに巻き込まれないための心構えと防犯対策
闇の組織の上層部にいる頭の良い人間は、犯罪をする場合も常に費用対効果を考えていて、わずか数十万円を稼ぐためにリスクの高い強盗なんて行いません。
しかし、末端のバイト君がどんなにヘマをしても、自分のところにはたどり着かないような仕組みを構築していて、ただ脅すだけで数十万円が手に入るという、非常に費用対効果の高いビジネスとして淡々と仕事をしています。
これ、決して他人事ではないのは、誰もが「個人情報を把握され、大切な家族や大切な人の生殺与奪権を握られたとしたら、その状況下でも自分が正しいと信じることを貫けるか?」とイメージしたとき、「自分は家族の命やその生活を奪われたとしても、自分は強盗なんて絶対にやらない自信がある」と断言できる人は、少なくないだろうということです。
自分一人の命であれば、自分の信念を曲げてまで生きようと思わないと自信を持って言える人は多いのではないかと思いますが、もし、「強盗をして現金10万円を盗んでこなければ、子供の命はないと思え!」と、リアリティを持って言われ、目の前で仕事(強盗)を断った人の子供がリアルに殺される場面を見せられたら、それでも「俺は法に触れるような強盗なんて絶対にやらない。子供を殺せるなら殺してみろ。仮に殺されたとしても俺はお前の指示には従わない」と言い切れる人は、けっして多くはないはずです。
このブログを読んでいらっしゃる方に限っては、いわゆる闇バイトに足を踏み入れるようなことはまずないと思います。
しかし、自分が信頼できると信じる仕事の相手が、実は闇の組織に買収され、あなたの家族の居場所も含めた個人情報をすべて把握され、その場に人の命を奪うことに何の躊躇もない裏社会の人間が張り込んで、あなたに不法な仕事をするように要求したら。
そんなことはありえない。と思う人が大半だと思います。
しかし、そんなありえないこともシミュレーションしておくことで、想定外のことが人生の中でおきたとしても、動じることなく生きられるのです。
「自分に限ってそんなことは絶対ない」と言い切れない世の中ですからね。
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