元ワイキューブの社長で境目研究家 安田佳生さんとの対談企画
人は何のために働くのか。
仕事を通じてどんな満足を求めるのか。
時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。
その中で「ES(従業員満足度・従業員エンゲージメント・ウェルビーイング)」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道が、安田佳生さんと対談していきます。
雇わない株式会社というユニークな会社の取締役も務め、「雇わない経営」を標榜する安田さんと、ESの向上を使命に事業展開する私(藤原)の対談を、ぜひ読んでいただければと思います。
第4回目は【外的報酬と内的報酬】という内容です
外的報酬と内的報酬という話は、本当に奥が深く、私自身もこのことを今でも考え続けていますし、そして今でも新しい発見や学びもあります。
外的報酬とは、給料や休日、昇進や福利厚生など、目に見えるもの全般です。
外的報酬は常に原資が有限で、基本は立場が上の人から下の人にしか与えることができないものです。
古くから人間は、人の働きに報いることに外的報酬を使ってきました。そして外的報酬こそが、人を動かすために重要な要素だと考えられ、それ以外の要素をほとんどの人はきちんと考えることなく組織運営を行ってきました。
歴史上の有名なエピソードのひとつとしては、豊臣秀吉の朝鮮出兵でしょう。
戦国時代は、各武将の働きに報いるための外的報酬として、土地を与えてきました。武力で土地を切り取り、その切り取った土地を与えることで、人々の満足度を高めるという手法が当たり前のように使われてきました。
しかし、その与える土地には限りがあります。秀吉は自分自身の事業拡大欲を満たすためだけでなく、外的報酬を与える原資を増やすためにも海外の土地を切り取らざるを得なくなったのです。
朝鮮出兵が失敗したことについては、話の本題がそれてしまいますのでその部分には言及しません。
ただ仮に朝鮮出兵が成功していたとしても、一時的に外的報酬の原資が増えるだけで、原資が有限であることには変わりありません。
秀吉は、人心掌握のためにさまざまなことを行ってきたであろうと思いますが、働きに報いるためのものとしては、外的報酬しか頭になかったのではないかというのが、私の想像です。
「外的報酬を与えることだけが経営者の役目で、内的報酬は経営者が意識してどうこうするものではない。内的報酬では腹は満たされないのだから」と考えている人が、おそらくは世の中の大半です。
給料日にしっかりと給料を払わないといけないという意識は強く持っている経営者でも、内的報酬をしっかりと与えることも給料を払うことと同等以上に重要な仕事であると認識している人はほとんどいません。
内定報酬とは、褒めたり、認めたり、理解したり、評価したり、ていねいに話を聞いたり、それ以外にも様々ありますが、そのように目に見えないもの全般です。
そして内的報酬が外的報酬と大きく違うのが、「原資が無限」で、立場に関係なく全員が、自分以外の全員に与えることができるもの、ということ。
経営者やリーダーという立場の人間が、自社の全従業員や、自チームのメンバーに対して、内的報酬を与えるという意識を持って仕事をするだけでなく、新入社員でもパートタイムで働いている人でも、自分以外の組織メンバー全員に対して、自分が内的報酬を与えることは、自分の仕事の一部であると認識することができれば、非常に強い組織になっていきます。
今回の安田さんとの対談は、限られた時間内でのものでしたので、そこまで深く掘り下げた話はできていませんが、外的報酬と内的報酬への理解を深めるという意味では、参考になる部分が多々あるかと思います。
以下をクリックして、対談内容をチェックしてみてくださいね!
【まず「面接」から見直そう】
安田佳生 ✕ 藤原清道 連載対談第4回目
そうそう、
褒めるということだけでなく、「叱る」ということも内的報酬になるんですよ!
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当社では「従業員」を“理念やクレドに従う全スタッフ”と定義しています。
つまり一般的な社員だけでなく、アルバイトさん、パートさん、
そして経営トップや役員も従業員の一人であり、そこに優劣はありません。
一般的には、経営者に「従う」という意味で従業員という言葉が使われていますが、
当社では理念やクレドに「従う」という意味で、
経営トップも含めて関係者全員を従業員と定義しているのです。
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