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対談|弱い遺伝子はなぜ必要か|進化論では語りきれない人間らしさ

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安田佳生さんとの対談 66【弱い遺伝子が必要な理由】

人は何のために働くのか。
仕事を通じてどんな満足を求めるのか。
時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。
その中で「ES(従業員満足度・従業員エンゲージメント・ウェルビーイング)」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道が、株式会社ワイキューブ創業者の安田佳生さんと対談しています。

雇わない株式会社というユニークな会社の取締役も務め、「雇わない経営」を標榜する安田さんと、ESの向上を使命に事業展開する私(藤原)の対談を、ぜひ読んでいただければと思います。

定着と報酬の関係

はじめに:安田佳生さんとの連載対談から

今回もも引き続き、安田佳生さんとの連載対談をご紹介いたします。

先日ご案内した第65回目の対談「子供を産まない遺伝子が淘汰される?」に続き、今回も“遺伝子”というテーマに関する対談となりました。

今回ご紹介するのは、【弱い遺伝子が必要な理由】というタイトルの対談です。
対談記事はこちら

「淘汰」とは何か?自然界の原理を問い直す

有史以来、弱いものが淘汰され、強いものが生き残ってきた——

そんなイメージを私たちは抱きがちです。しかし、それは必ずしも「力の強さ」を意味するわけではありません。
環境の変化に適応することができた人間が生き残り、適応できなかった人間が淘汰されたのです。

ここで言う「強さ」とは、変化し続ける環境に合わせて自分を変えていける柔軟性のこと。
そしてこの柔軟性こそが、人間の本質的な「強さ」と言えるのではないでしょうか。

相対的な「強さ」と、ダーウィン的な自然観

強さとは絶対的なものではなく、常に相対的です。
この考え方は、「適者生存」の原理——すなわちダーウィン的自然観——にも通じます。

自然界における「適者生存」とは、冷徹で残酷な淘汰の連鎖です。
私たちは、その過程をくぐり抜けてきた遺伝子を持って生まれてきたということになります。

弱さの意味を見直す:専門家ではないからこそ語れること

今回の対談タイトル「弱い遺伝子」は、誤解を招く表現かもしれません。
私も安田さんも、遺伝子についての専門家ではありません。

だからこそ、従来の常識にとらわれず、自由な意見を交わすことができました。
結果として、より本質的で、そして哲学的な対談になったと感じています。

人間の「弱さ」が支えてきたもの

人間は、他の動物と比較して赤ちゃんの時期が極端に長く、その間は保護されなければ生き延びることができません。

もし人間界が完全な弱肉強食の世界であったとすれば、人間の赤ちゃんは生き延びられず、人類そのものが滅びていたでしょう。

ドイツ系ユダヤ人哲学者ハンナ・アーレントは、著書『人間の条件(The Human Condition, 1958)』の中で次のように述べています:

「人間の本質は予測不能で、他者に依存し、結果に対して脆弱な存在である」

つまり、人間とは「弱い」存在なのです。
それにもかかわらず、自然界から淘汰されず、地球上で支配的な存在になったというのは、まさに奇跡と言えるかもしれません。

「弱い遺伝子」が必要とされる理由

変化する環境に適応できる人を「強い」とするならば、強い遺伝子が残るというのは確かに事実です。

しかし一方で、自らの力では適応できない「弱い」人も、人間社会では保護されて生き延びることができます。
この“共生”の構造こそ、人間という種の大きな特徴でもあります。

「弱い遺伝子が必要な理由」とは何か?
この対談だけでは語り尽くせてはいませんが、普通の人にはない視点を持った二人の対談を通じて、人間の神秘に少しでも触れていただければと思います。

以下をクリックして、対談内容をチェックしてみてくださいね!

弱い遺伝子が必要な理由
安田佳生 ✕ 藤原清道 連載対談 第66回目

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