
元ワイキューブの社長で境目研究家 安田佳生さんとの対談企画
人は何のために働くのか。
仕事を通じてどんな満足を求めるのか。
時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。
その中で「ES(従業員満足度・従業員エンゲージメント・ウェルビーイング)」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道が、安田佳生さんと対談していきます。
雇わない株式会社というユニークな会社の取締役も務め、「雇わない経営」を標榜する安田さんと、ESの向上を使命に事業展開する私(藤原)の対談を、ぜひ読んでいただければと思います。
第56回目は【刺さる強みの見つけ方】という内容です
SWOT分析の落とし穴!本当の「強み」と「弱み」とは?
強みと弱みというキーワードを聞くと、SWOT(スウォット)分析を思い出す人もいるかも知れませんね。
S=Strength(強み)
W=Weakness(弱み)
O=Opportunity(機会)
T=Threat(脅威)
事業戦略や経営戦略を立案する際に、自社の強みや弱み、市場環境や競合他社の情報などを分析するときに、このSWOT分析というフレームワークを使ったことがある人はいらっしゃるかと思います。
しかし、このフレームワークを使って自分や自社の強み・弱みを考えると、「強み・弱み」が絶対的なものであると考えてしまうようになる危険性があります。
SWOT分析を考えた人や、SWOT分析を使っている人には大変申し訳ありませんが、このフレームワークは、一般人は使わないほうがいい、いや使ってはいけないと私は考えています。
強み・弱みが、絶対的なものではなく常に相対的なものであるということをきちんと理解している人が、SWOT分析の落とし穴に気をつけながら使うのであれば良いと思いますが、そうじゃない場合は、このフレームワークを使うべきではありません。
「強み」と「弱み」は相対的!間違った分析が失敗を招く理由
なぜか?
それはすでに述べているとおりですが、強み・弱みは常に相対的なものだからです。そして、強み・弱みは戦略によるものだからです。
個人事業主やスタートアップ企業の経営者は、自分や自社の「強み」は何か、ということを意識していると思います。強みを見つけ、強みを伸ばすためにどうすればいいかということを考えていると思います。
皆さんは、「あなたの強みはなにか? 」という質問に、即答できますか?
私は即答できません。
どこでどんな相手とどのように戦うか、どのように仕事をするかで、強みや弱みは変わりますから、そういう前提条件なしに「強みはなにか?」と聞かれても、答えようがないわけです。
ひとつ例え話をしましょう。下世話な話ですが、わかりやすい例を出します。
例えば、ある男性が婚活パーティに行ったとします。
その男性に「強みはなんですか?」と聞いたら、「私の強みは、筋トレによって鍛え上げられたマッチョな肉体です」と答えました。
マッチョな肉体が好みな女性にとっては確かに強みです。しかし、マッチョが嫌いで華奢なスタイルが好きな女性もいれば、ぽっちゃり緩んだ体型が好きな女性もいます。もしくは、男性の体型には全く興味がなく、違う部分に男性の魅力を感じる女性もいます。
つまり、「鍛え上げられたマッチョな肉体」が「強みなのか弱みなのか」というのは常に相対的であり、戦略次第であるということなのです。むしろ、筋骨隆々の男性が苦手という女性は世の中にはたくさんいて、そういう人に対しては、その鍛え上げられた肉体は「弱み」になるわけですね。
しかし、その男性がSWOT分析をしたら、「弱み」の欄には、絶対に自分の鍛え上げられた肉体のことは入れないと思います。しかし、実際には弱みになることがあるということなのです。
これが、SWOT分析は、一般人は使うべきではないという理由です。
本当に「刺さる強み」の見つけ方!成功するための戦略とは?
自分が強みだと思っていることが実は全く通用しなくて、自分では弱みだと思っていたことが周りから評価されてたくさんの仕事をもらえるようになった、なんてことは、決して珍しいことではありません。
自分が持っている特性、自社が持っている特性は、それ自体は強みでも弱みでもないのです。
個人も法人も、これからの時代に稼ぐ力を身につけ、成長させていくためには、自分や自社が持っている強みを活かすことが欠かせないわけですが、そこでその強みは、常に相対的なものであるということを理解しておかないと、独りよがりな強み(と思い込んでしまっていること)を活かすことだけを考えてしまいかねず、そういう強みの活かし方を考えれば考えるほど、自分の仕事や人生がうまくいかないというループにハマってしまいます。
大切なことは、自分の個性を強みと認識してくれる場所で生きること。
今回の安田さんとの対談記事が、自分の強み・弱みが分かっていない人に参考になれば嬉しく思います。
以下をクリックして、対談内容をチェックしてみてくださいね!
【刺さる強みの見つけ方】
安田佳生 ✕ 藤原清道 連載対談 第56回目
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当社の「従業員」の定義
当社では「従業員」を“理念やクレドに従う全スタッフ”と定義しています。
つまり一般的な社員だけでなく、アルバイトさん、パートさん、
そして経営トップや役員も従業員の一人であり、そこに優劣はありません。
一般的には、経営者に「従う」という意味で従業員という言葉が使われていますが、
当社では理念やクレドに「従う」という意味で、
経営トップも含めて関係者全員を従業員と定義しているのです。

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