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安田佳生さんとの対談 57【老いていく日本を変える「リッチな友蔵」のすすめ】

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元ワイキューブの社長で境目研究家 安田佳生さんとの対談企画

人は何のために働くのか。
仕事を通じてどんな満足を求めるのか。
時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。
その中で「ES(従業員満足度・従業員エンゲージメント・ウェルビーイング)」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道が、安田佳生さんと対談していきます。

雇わない株式会社というユニークな会社の取締役も務め、「雇わない経営」を標榜する安田さんと、ESの向上を使命に事業展開する私(藤原)の対談を、ぜひ読んでいただければと思います。

【少子高齢化×年金問題】日本の未来と「リッチな友蔵」の生き方

日本の少子高齢化は止まらない!未来の日本はどうなる?

この「友蔵」というのは、さくらももこさんが描かれた漫画「ちびまる子ちゃん」に出てくる「まる子」のおじいちゃん「さくら友蔵」のことです。

完全に蛇足ですが、ちびまる子ちゃんの本名は「さくらももこ」です。つまり、ちびまる子ちゃんのモデルは、作者の方だったんですね。(私は、いま初めて知りました)
ちなみに、作者のさくらももこさんの本名は非公開になっています。

さて、話を戻します。
今回の対談テーマ【老いていく日本を変える「リッチな友蔵」のすすめ】

日本の少子高齢化はもう止まりません。これはもう誰も異論はないと思います。
日本の出生数は第二次ベビーブームの昭和48年(1973年)をピークに減少し続けていて、その第二次ベビーブーム世代が50歳を超えた現在、そのまま人口のボリュームゾーンが現在は50代、そして10年後は60代、20年後は70代となります。

日本全体が「老人の国」になるのは、すでに確定した未来です。

ちなみに、令和8年は60年周期の六十干支(ろくじっかんし)で、60年ぶりに丙午(ひのえうま)になります。

丙午の年に生まれた女性は「気性が激しく夫を殺す」という迷信が江戸時代にあり、前回の丙午(昭和41年)ではその迷信が理由になって子供の産み控えが起こりました。
昭和40年の出生数は182万人。昭和42年の出生数が193万人。対して丙午の昭和41年の出生数が136万人と、なんと46万人も生まれてくる子供の数が減ったのです。
昨年令和6年の出生数が68万人(過去最小)ですから、その数の大きさがわかりますね。今も昔も人間という生き物がいかに迷信に左右されるかということです。

令和8年の丙午で、どれだけの子供が誕生するかに関係なく、もう子供は減り続けて、日本国全体が老いていくという現実。
この現実に私たちはしっかりと向き合いながら、老人の国であることを前提に、国の仕組みを政治家が考えねばならないのは当然として、全国民一人ひとりが考え続けねばならないと思っています。

日本の年金制度の誤解と本質

考えるべきことは多岐にわたりますが、その中でももっとも真摯に向き合うべきは、「年金」について

メールマガジンで何年も前に「年金」に関する私の考えは詳細に書いた記憶がありますので、長く読み続けている読者さんは、なんとなく記憶の片隅に「藤原の年金論」が残っているかもしれません。

日本に住んでいる多くの人は、現在の日本の年金制度に不満を持っているのではないかと思います。

そして、その不満の多くが「自分が払った分だけ、将来もらうことができない」ということに集約されます。
さらに、「払った分だけもらえないなら、年金なんて払わないほうがいい。年金払わずに自分で貯金して老後に備えたほうが得でしょ」と、言う人すらいる始末。

しかしこの不満。良く考えたらおかしいんですよね。
何がおかしいか、わかります?

そもそも、国の年金制度って、自分の老後のための積立じゃありません

しかし多くの人が、老後のための積立だと勘違いしているから、「自分が払った年金が将来もらえないなんておかしい!」という発想になり、「消えた年金」みたいなことを言う人がでてくるわけですね。

年金制度って、現役世代(仕事をして収入がある世代)が、高齢者世代(仕事ができない世代)を支える仕組みであって、現在私たちが支払っている年金は将来のために国が個々人の代わりに貯めて運用しているわけではありません。(一部はそういう部分はありますが)

私たちの支払っている年金は、(ほぼ)そのまま現在の高齢者への年金支払いに充てられて、高齢者の生活を支えているのが、日本の年金制度なのです。
(細かい部分を見れば、そうじゃないところもあるというツッコミはあるかもしれません。制度全体の大枠の仕組みとしての説明です。もし根本が間違っているようでしたら、ご指摘ください)

高齢化社会で豊かに生きるための新しい価値観とは?

現在私たちが暮らしている日本社会は、本当に恵まれた環境にあります。
水道をひねれば安全な水がでて、無防備に外に出ても命の危険にさらされることはありません。昨今の道路の陥没事件などはありますが、それでも総じて素晴らしく整ったインフラがあります。
普通に生きている限り、飢えることはありませんし、人間らしい健康的な生活を営むことも全国民ができます。

そんな環境を整えたのは、私たち自身ではありません。

もし私たちが北朝鮮や戦争中の国家に生まれていたら、仮に今の自分よりも2倍の能力があったとしても、今よりも貧しく抑圧された生き方しかできなかっただろうことは、想像に難くありません。

では、誰がこの素晴らしく恵まれた環境を、日本に作ってくださったのでしょうか
それは、言うまでもなく先人たちです。言い換えれば、私たちよりも先に生まれた人生の先輩たちです。

この恵まれた環境を作り上げてくれた先輩たちが、高齢者となり働くことができなくなったのだとしたら、現在の環境下で仕事をすることができている私たちが、自分の収入の一部を高齢者に差し上げるのは、当然であると思うわけです。

なんせ自分の現在の収入は、先輩方が作ってくださった環境の上に乗せていただいて得た収入なのですから。

同じ能力、同じ資本力があったとしても、北朝鮮や新疆ウイグル、また世界最貧国と言われているブルンジなどに生まれてそこで仕事をするとしたら、同じ収入を得ることはできませんし、今と同じ豊かさを享受することもできません。

そう考えたら、年金を払わないという選択肢はありえませんし、払わないほうがいいとか得だとか言うことが、いかに愚かであるかということもわかります。

ただ、年金を払う人と受け取る人の線引きのメインを、「年齢」にしていることに、私は問題があると思っています

年齢にしているがゆえに、受け取れる権利のある年齢になったら「受け取らなければ損」と考える人が出てしまい、高齢者でも収入がある人は受け取れなくなることから、働けるのに働くことをやめるという選択をする人が出てしまいます。

「リッチな友蔵」こそが日本の未来を救う!

さて、今回の安田さんとの対談。
【老いていく日本を変える「リッチな友蔵」のすすめ】

友蔵じいちゃんが年金ぐらしをして、その年金からささやかなお小遣いをまる子にあげるのではなく、働ける限りはいくつになっても存分に働き、年収1000万くらいを取り、その収入の中からたっぷり孫にお小遣いもあげて、そして国に年金も納めていく。

そんな「リッチな友蔵」の生き方が、少子高齢化が進む日本の未来を明るくするかもしれません。

働きたくても働けないような状況にある人たちを、自分の年齢に関係なくいつまでも支える側の立場で生きていくほうが、はるかに楽しくて充実した人生を送ることができるんじゃないか、というのが私の考えです。

ただ、20代から60代まで、好きでもないことをお金(生活)のために我慢してやることを「仕事」と定義してきた人たちにとっては、高齢者になっても死ぬまで働き続けて、死ぬまで年金を払い続けるような生き方が、最高に幸せな生き方だとはとても思えないと思います。

だからこそ私が設立した、「従業員満足度研究所株式会社」という会社の存在意義があるのだと、考えています。

20代から60代までの現役世代が、現在の日本の素晴らしい環境を作り上げてくれた先人たちに感謝し、その環境を存分に活かして、自分の好きなことや得意なことを仕事にして、楽しくてワクワクすることでたくさんのお金を稼いでいく

大好きでワクワクすることで誰かに感謝されるとしたら、それをいつまでもやり続けたいと心から思うでしょうし、それをやり続けられるように、健康維持やスキルの維持、そしてモチベーションの維持にも、主体的に取り組みたいと誰もが思えるはずです。

そんな環境を作っていくのが、従業員満足度研究所株式会社の仕事です。
まだまだ、私が理想とする状態と現在の状態とのギャップが大きすぎて、大量のやるべきことに押しつぶされそうですが(笑)

今回の対談も、楽しみながら読んでいただければうれしいです。

以下をクリックして、対談内容をチェックしてみてくださいね!

【老いていく日本を変える「リッチな友蔵」のすすめ】
安田佳生 ✕ 藤原清道 連載対談 第57回目

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一般的には、経営者に「従う」という意味で従業員という言葉が使われていますが、
当社では理念やクレドに「従う」という意味で
経営トップも含めて関係者全員を従業員と定義しているのです。

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