経営者のみなさん、
突然ですが、メンターと呼べる人はいますか?
メンターとは、指導者・助言者・恩師とも訳され、
仕事やキャリアのお手本となり、
活動全般を支援してくれる人のことです。
■さて、
メンターと呼べる人を持つことの重要性は
今さら私が述べるまでもないことですが、
経営者という立場になると、
なかなか、本当の意味でメンターと呼べる人を
持つことがむずかしかったりします。
ちなみに、
メンターという言葉を、
「指導者や助言者」という日本語で考えるならば
そういう人は、きっと
みなさんも、たくさん思い当たるとおもいます。
■しかし、本当の意味での「メンター」とは、
指導や助言をしてくれるだけの存在ではなく、
耳の痛い言葉をオブラートに包むことなく
ダイレクトに苦言を呈してくれる
そんな存在ではないかと思うんです。
(あくまでも私見ですが・・・)
■ちょっと思い出してみてください。
社会に出るのと同時に経営者となられた方は別として
多くの人は、経営者になる前は
上司のいる環境で、サラリーマンとして働いて
いらっしゃったのではないかと思います。
そんな中で、
ほめられることもあれば、叱られることもあったでしょう。
時には、態度や取り組み方そのものに対して
きびしく指導を受けたこともあるのではないかとおもいます。
■しかし、
経営者となり、業績が向上すればするほど、
周囲からは、
◎賞賛、
◎共感、
◎賛同、
など、肯定的な反応が圧倒的にふえ、
仕事にたいする、態度や取り組み方など、
人間性の部分に苦言を呈してくれる人が、
本当に極端に少なくなってしまうんです。
■では、経営者になる前には未熟だった人間が
経営者になったとたん、急に非の打ち所のない、
魅力的な人間になるんでしょうか。
・・・
無論、
そんなことは絶対にあり得ません。
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単に周りの人は、至らないことにたいして、
指摘をしてくれなくなるだけなのです。
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■そして、
業績を向上させ、業界内で著名になればなるほど、
その傾向はさらに強くなります。
■よく、
「人を叱るときは、人間性を否定せず、
行動そのものを叱るべし」
というようなことが、いろんな書籍などでもいわれています。
一般論としては、まさに正論だと思います。
しかし、こと経営者に限っていうと、
耳の痛い言葉をオブラートに包むことなく
ダイレクトに苦言を呈してくれる
「人間性を否定してくれるメンターをもつ」ことが、
本当に本当に重要で、価値あることだと思うのです。
■あくまでも私の経験上の話ですが、
経営者になると、
もっと言うと、ある程度の実績を残した後には
「人間性を否定してくれるメンターをもつ」ということは、
売り上げを上げることよりも、はるかに難しくなります。
しかし、
「人間性を否定してくれるメンターをもつ」ことで
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自分自身の成長速度が速まるということは間違いありません。
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どんな立派な人でも、
▼無意識に、人を不快にするようなしぐさをしていたり、
▼無意識に、鼻につくようなしゃべり方をしていたり、
▼無意識に、嫌味のある言い回しをしてしまっていたり、
▼知らないうちに、大切な人が離れていってしまったり、
こういうことがないとは言い切れません。
■ほんのわずかでも、
人間性に綻び(ほころび)が生じると、
▼今までうまくいっていたことが、うまくいかなくなったり、
▼大切にしたいと思っていた人が離れていってしまったり
そして、
そうなる時は、加速度がついてしまって、
気がついて、改めようとしても、
「時すでに遅し」ということになりかねません。
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■そこで、オススメなのが、
【 人間性を否定してくれるメンターをもつ 】
ということです。
そうすれば、事前に、
上述のような危険を回避できる可能性がグンと高まります。
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【 人間性を否定してくれるメンター 】 とは、
あらためて、わかりやすくいうと、
「キミ、そういうところ直した方が良いよ。
きっとそういうやり方は、他の人も不愉快に感じているはずだ。」
「人間として、そういう考え方を改めないと、
いくらカッコいいこと言っていても人はついてこないよ。」
と、まぁ、こんな風に言ってくれる人です。
■しかし、
メンターと呼ぶからには、
『あなた自身が全幅(ぜんぷく)の信頼を寄せることができる人』
でなくてはなりません。
こんな時代ですから、
無責任に、否定をしてくる人はたくさんいると思うのですが、
そんな人は、メンターでも何でもありません。
■あなた自身が本当に尊敬する人の中で、
このように、人間性の部分まで踏み込んで苦言を呈してくれる人
というのは、なかなかいないのではないでしょうか?
■けっして八方美人になるためではなく、
▼自分がやりたいことをやりやすくするため、
▼自分が付き合いたい人との関係をさらに深めるため
▼愛する仲間たちに不愉快なおもいをさせないため
自分の人間性を高める努力はし続けなければいけません。
■だからこそ、
その人間性を高めるためのメンターを、
【 人間性を否定してくれるメンターをもつ 】
ということが、とりわけ重要になってくるんだと思います。
■私は、本当にしあわせなことに、
今身近に、本当に尊敬できる、全幅の信頼を寄せられる
メンターがいます。
そして、その人は、
私の人間性の部分まで踏み込んで苦言を呈してくれます。
これは、本当にしあわせなことです。
■とはいっても、
私も感情のある人間です。
人間性を否定されれば、
そのときの感情が、マイナス方向に高まってしまうこともあります。
しかし、そこは感情を抑えるため、理性を全開ではたらかせ、
その苦言を真摯に受け止めることで、
大きな気付きを心深く刻むことに専念します。
■『はだかの王様 』というお話をご存知ですよね?
経営者は、みんな、『はだかの王様』になってしまう危険性があります。
だから、本当に本当に、大切なんです。
【 人間性を否定してくれるメンターをもつ 】 ことが。
これからも、真摯に苦言を受け止められる人間であり続け、
さらに、できることなら、
【 人間性を否定してくれるメンター 】と呼べる人を
私の周りにもっと増やしていきたいと思います。
すべては、仲間たちのしあわせのために。
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