当時社内にクレドを導入するプロセスで、まず個人版のクレドである「マイクレド」をつくることにした。
クレドは、理念やビジョンに向かって一人ひとりが考えて動いていく自律型の組織に、とても相性のいいツールだが、その組織を率いるリーダーが適切に自分を律することができていなければ、カタチだけ立派なクレドを作ったとしても、うまくいくわけがない。それは他社の失敗事例を見てきても明らかだった。
学生時代から、他人から何かを言われて自分の行動を決めることに極度の嫌悪感を持っていた私は、多くの行動をして多くの結果を残すためには、自分の意思で自分を律し、自分の内側から出てくる動機をベースに生きていく必要があると考えていた。
仮に、クレドを組織に導入したとしても、それが単なるトップの意思を従業員に押し付けるツールだとしたら、私が理想とする未来はつくれないだろう。
まずは組織を率いるリーダーが、「マイクレド」というツールを使い、ブレのない軸を持ち、またそのツールの有用性を自ら体現していなければならない。
「マイクレド」とは、自分が望む未来を実現するための自分が設定した自分のルール。人から押し付けられるルールには反発したくなる私のような人間でも、自分が自分のために作ったルールで自分を律すると、不思議なくらい心地いい。がんばることが心地よく、むしろがんばらないことに対して、心地の悪さを感じるようになったくらいだ。
ここでの気付きは非常に大きかった。このマイクレドの作成と運用経験が、会社組織へのクレド導入にはずみをつけた。
「ストイックですよね」「なぜ、そんなにがんばれるのですか?」他人からはそのように言われることが増えてきて気づいたことは、自分ではストイックにがんばっているつもりは全くないということ。
自分の理想や自分のありたい姿が、自分が心の底から大切にしていることを前提に、ルールや軸が設定されると、そのルールを自ら守りたくなり、守らないことに心地の悪さを覚えるのである。
「マイクレド」でブレない軸を固めたからこそ、その後のクレドの導入から実践に粘り強く取り組むことができたと言えるだろう。
これにより、無理なく自律自走する個人や組織の本質を掴むことができたのだった。
当社の「従業員」の定義
当社では「従業員」を“理念やクレドに従う全スタッフ”と定義しています。
つまり一般的な社員だけでなく、アルバイトさん、パートさん、
そして経営トップや役員も従業員の一人であり、そこに優劣はありません。
一般的には、経営者に「従う」という意味で従業員という言葉が使われていますが、
当社では理念やクレドに「従う」という意味で、
経営トップも含めて関係者全員を従業員と定義しているのです。
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